ピピッと高い電子音。
検温終了。



「何度?みせて」



ーー38.8℃。
ヤヨの平熱が何度か知らないけど、絶対超しんどいね。



「あー、寒」


「寒いってことはもっと熱があがるよ」



とりあえず、ベッドメイキングは完了。
雑だって怒られそう。ドキドキ。



「ヤヨおいでー。できたよ」


「さんきゅー……」



あ。怒られなかった。



制服のままベッドに寝るヤヨに、布団と毛布をかけて。



「まだ寒い?」


「……大丈夫」


「カーディガンも貸そうか?……って。あたしが昨日ヤヨの長袖借りたせいで風邪ひいたんじゃない?」



うわ。絶対そうだ。
あの北風大嵐の中、半袖にカーディガンなんて薄着して帰ったから。



「ごめんヤヨ」



「……違うから」



っていうと思ったけど、9割あたしのせいだよね。



ヤヨ……超しんどそう。腕で顔を覆ってる。
さすがにあたし、罪悪感に胸痛み中……。



なにしてあげたらいいかな。
あ。そうだ。


「ちょっと待ってて」



ベッドの周りにカーテンを引いてから、保健室をでた。