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文化祭が終わって、残るは後夜祭。という名前のキャンプファイヤー。


後夜祭の前に教室で点呼を取ったら、あとは自由解散。



化粧を直しながら、藍ちゃんにご報告。



「慶太くんの色気に腰砕かれてきたよ」


「何……何やってんの学校で」


藍ちゃん、固まってる。
引いてるよね。なんで。


「キスしちゃった」


「あ、そっか。芙祐って意外と純粋だもんね」



藍ちゃん、なにその反応。
ていうか、今なに想像したの、破廉恥な。



「後夜祭のキャンプファイヤー、慶太くんと出るでしょ?」


「特に約束してないけど、なんで?」


「キャンプファイヤーの最中に、手を繋ぎながらキスすると、その恋はずっと続くって。有名なジンクスじゃん」



「なにそれ初耳」


「知らない?嘘でしょ……」


藍ちゃん、そんな目であたしを見ないでね。