次の問題にたどり着いた。
「こんなのわかんないよ……」
「むずかしいねー、俺数学あんまり得意じゃないからなぁ」
「あたしも文系派だよ」
なーにこの問題。意味わかんない。
せっかく半分まで進んだのに、これじゃみんなここでリタイアじゃん。
「こんなの解けるのヤヨくらいじゃない?」
「へぇ、弥生くん数学得意なんだ?」
「数学マニアなんだよ」
……もや。
もやもや。
ヤヨの名前出したのあたしなのに、なんかもやっとしてきた。
「……だめだ、わかんないや。芙祐ちゃんできた?」
「できない。あてずっぽうで行こうか」
「どのみちにしよう?」
せーの、で指さしたのは二人とも同じ、一番右。
「ほんと気が合うね」
「でも残念、ハズレだったね。参加賞飴ってなんだよ」
「ねー、けちんぼ」
りんご味の飴を舐めながら。
ぐるぐると校舎を回る途中……



