「やっちゃん、こっちのベンチ空いてるよ」


「あー、わかった」



……やっちゃん、だって。可愛いね。



ヤヨは、ちょっかいだしにいく男子から麻里奈ちゃんのことを守っているみたい。



「あのー……焼きそばひとつ」


「あっ。ごめんなさい。はいどうぞ」


「芙祐どうした?ぼーっとして」



藍が心配気にあたしを見つめる。



「あー……ううん」


優しい藍ちゃんと話してる間も
視界にいれちゃう、あの二人。



ヤヨは。


あの子の前だと

そんな風に笑うんだ。