「好きな子いじめて楽しいとかさあ、小学生じゃないんだから」


「いじめてないだろ。普通だよ、別に」


「仲直りしないなら、俺が弥生くんのポジション貰おうかな……結構羨ましいんだけど」


「勝手にしろよ」



ガタンと席を立つ弥生くん。


あー、まだ、全然話終わってないんだけど。




「芙祐ちゃんと何があったの?」




……。


おー、こわ。

めっちゃ睨まれたよ。





「気になるなぁ……」



まぁいっか。

弥生くんが少しでも元にもどればいいんだけど。



「ごめん芙祐ちゃん、聞けなかった」


「やっぱり?ヤヨって頑固だからなぁ。でもありがと。もう気にしない」



にこにこと笑う芙祐ちゃん。



「ゴミついてるよ」



その長い髪の毛を触ると、芙祐ちゃんはちょっと目をそらす。



……かわい。



この流れのままでいて。
弥生くんの事なんか、気にしなくていいから。