SIDE 芙祐

***


あの酔っ払い事件から、無事朝を迎えました……。


「すみませんでした」


学校につくなり、リコちゃんに朝いちで平謝りした。


「芙祐やばかったよね~。うけるんだけどー」


「慶太くんにも謝りに言ってくる……」


「っていうか、慶太くんより弥生に謝んなよ~」


「ヤヨ?なんで?」


「なんでって、覚えてないの?」


「ヤヨは働いてただけじゃないの?」


「弥生が脱走した芙祐を連れ戻したんだよ?」


「あたし脱走したの?」


犬かな。ネコかな。
穴があったら入りたい……。



とにかくヤヨに謝んなきゃ。
あー、やばい。
思い出せない。


変な汗かいてきた。