壁にもたれて、ぼけーっとして、みんなのやり取り見てたら、超面白いんだけど。



「あははっ」



「酔ったね」

「酔ってるね」


「酔ってないよー……そんなにー」


「芙祐ちゃん、もうちょいウーロン茶飲もうか」



慶太くんがあたしの隣でお茶渡してくれるんだけど。
お腹いっぱいだから飲めないよ。



「ありがとぉー。慶太くん」



優しいな。やっぱり。



そんな彼の顔、よく見えない。
ピントが合わない。
目、ごしごし。


近づいたら、やっとピント合った。



「慶太くん、いい匂い」



寄りかかりながら、じーっと慶太くんを見てたら、



「……芙祐ちゃん」



慶太くんがそっぽむいちゃった。