ヤヨのペンがそれ以来止まった。


さっきまでの集中力は?
邪魔しすぎたかな。


「邪魔してごめん。宿題やろっか」


「そうだな」


ほら、すぐぼーっとする。


「もしかして、元カノに未練が?思い出しちゃった?」


「ちげぇわ。……鈍感女」


「なんで怒るの」


「怒ってねえし。飲み物とってくるけどコーラと緑茶どっちがいい?」


「んー……緑茶。あ、お菓子はいっぱい持ってきたよ」



「りょーかい」



パタンとドア閉めて。
ヤヨの部屋にひとり。


シンプルで綺麗な部屋をぐるーっと見回してから、おやつの準備。


ヤヨは抹茶好きだから。
抹茶のお菓子もいっぱいもってきた。


ヤヨが戻って来て、緑茶で乾杯。


「芙祐ってほんと抹茶好きだな」


「ヤヨほどじゃないよ」