ふたりとも買い物を終えて、快適なLoEtから地獄の暑さへ。
ヒートアイランド絶好調。



「あついねー。芙祐ちゃんこのあと暇?」


「うん。ひまだよ」


「アイスたべに行こうか」


「たべに行こうか」


息するように誘われたから、息するように答えとくね。


じりじり、焼けそう。
日陰に避難。
そして、地味に重い。
ネイルキットも重いけど、衝動買いの品々が重いよね、多分。



「芙祐ちゃんここに居なよ。俺並んでくるから」


って、あたしの荷物がさらわれた。


「これ、人質ね」


ってにっこり。

そんなことしなくてもちゃんと待ってるのに……。


あ、違う。
持ってくれたんだ、きっと。
わー、やっさしー。


アイスの行列、後ろからそーっと。


「あたしも並ぶよ!」


「わ、びっくりした」


「人質持てるよ。ありがと」


「女の子は楽してていいと思うけど?」


ってにっこり。
営業スマイル?
じゃ、お言葉に甘えて持ってもらっちゃえ。