「な、なんで?」

「動揺してる?

 変わらないね瑠依は。

 いつもそうやって

 分かるまで質問してきた。」

「えっ………だって。」

「きちんと説明して欲しい?

 ………でも、

 瑠依はもう子供じゃないよ。

 俺の言った事、

 自分で考えて?」

「わ、わからないよ………

 それにまだ子供だもん。」

「違う。

 子供じゃないけど

 大人でもない

 その間にいるんだよ、瑠依は。

 ………じゃあ、

 瑠依の考える大人って?」

「……綺麗でスタイルも良くて、

 自分の考えを持っている人?」

「………それは瑠依の理想?

 う~ん、

 綺麗というよりは可愛いだろ?

 スタイル……

 まぁ、

 見た事無いから憶測だけど、

 幼児体型ではないだろ?

 後は、自分の考え……

 しっかり持ってるじゃん。」

「そ、そうなの?」

「そうなの!

 実は俺も子供と大人の

 中間にいるの、知ってた?」

「えっ?龍くんも?」

「そう。

 俺の考える大人って、

 自分で働いて

 家族を養える人の事を

 言うと考えてる。

 まぁ、

 恋人でもいいけど。

 自分以外の人を守れる人が

 大人なんだと思うよ。

 だから、

 バイトはしてるけど

 自分の為だから

 まだ半人前。

 ………っと、

 話が脱線した。

 瑠依もう一度言うよ、

 俺は

 瑠依がいなくて寂しかった。」