「杏おっはよー!」


今日も元気に梨沙が抱きついてきて…
すっごいギョッとした顔で私を見た。


「杏ー?!どうしたの?」

「え?なにが?」

「いやいや!見るからに疲れてるっていうかなんていうか…」

「えー、そんなことないよ?昨日めっちゃ早く寝たし!」

「そう…?ならいいんだけどさっ」

「ありがとう!」


「おい今の聞いてたか?梨沙ちゃん優し〜!」

「聞いてた聞いてた!もーマジ天使だわ」


もはやおきまりのような、この梨沙がなにかした後の男子達の騒ぎ。

そろそろうち、これだるいかも。

梨沙の優しさに感謝しつつ
罪悪感を抱えたまま、朝は終わった。