紙飛行機



たっつんが、私を好き…?
梨沙じゃなくて、私のこと…?


「梨沙じゃ、なくて?」

「は?なんで梨沙?」

「いっつも一緒にいるし、うちなんかより全然かわいくて…」


ちゅっ。
唇に柔らかくて温かいものが触れた。


「たっ、つん…?」

「っせーよ。杏が好きって言ってんじゃん。」

顔を真っ赤にしながら言うたっつんは、台詞だけだと俺様なのに、かわいくみえた。

「う、うん。」

「で、?」

「え?」

「杏は?俺のこと…好き?」

「ごめん。うち好きな人いる。」

「隆行、か?」

「…」


俯く私を見てたっつんはyesだとわかったんだろう。

後頭部を掻きながら

「ま、俺諦めねーけど。」

なんて宣戦布告されて。

なにか心にひっかかるうち。
だけどそれに気付かないフリをして図書室に向かった。


「やっぱり俺のことなんて覚えてねーか。」

…そうたっつんが呟いたのになんて、気付かずに。