カボチャ入りシチューをイチと向かい合って食べていると、自分の家ではないような感じがする。


イチは私の家でごはんを食べる時は、とてもお行儀がいい。

学校とは別人のよう。


私のことを母が、

「夏月(かづき)は、学校でちゃんとやってる?」

と、聞いたなら、イチは、

「夏月さんは、いつも友達に囲まれて楽しそうです」

とか、答える。


誰だこれ…

目の前のイチが、イチではないのかもしれないと疑いたくなる。