明日からまた保育園が始まる。
最後の一年の保育園。

来年からは小学校だ。

その頃の俺は小学校に早く行きたくてたまらなかった。

両親は共働き。

保育園に迎えに来るのはうちが一番遅い。
それがすごく寂しかった。

だから俺は保育園が大嫌いだった。

でも保育園が始まった日俺は君と出会った。
今でもはっきり覚えている。

桜の雨が降る雲一つない
綺麗な空の日の事だったんだ。


「「先生おはようございます」」

皆がクラスに集まる。

「それでは、今日からすみれぐみに新しいお友達がくるよー!」

その言葉に気が乗らなかった俺が少し反応する。

「ひなちゃんおいでー!」

あの時の俺はどんな顔をしてただろうか。
幼かった俺には君がすごく眩しく見えたんだ。