修羅は戯れに拳を振るう

様々な拳を、あらゆる急所に叩き込まれた。

たった一合で形勢逆転。

龍宇はガクリと膝をつく。

「怒りが殺意を覚醒させたか。だがまだ足りん。死地に追い込まれなければ、真の殺意とは目覚めぬか」

龍宇の髪の毛を摑んで立ち上がらせた修羅は、脇腹を両手の握り拳の小指側の面で挟み込むように打つ諸手鉄槌打ち!

脇腹を左右から圧迫され、龍宇が血を吐き出す。

続けて頭部を両肘で押さえ込み、その状態から飛び膝蹴りを放つ諸手猿臂飛び膝蹴り!

諸に顔面を蹴られ、仰け反る龍宇。

それでも何とか倒れなかったものの。

「しぶといな」

修羅は宙を蹴って恣意的に攻撃の軌道を転換した。

空中三角飛び。

そこから、龍宇の頭上から肘打ちを放つ!

三沢を病院送りにした、三角飛び猿臂打!

脳天に修羅の肘が叩き込まれる!

割れる龍宇の頭部。

鮮血が迸り出る。