修羅は戯れに拳を振るう

龍娘の誇る中国拳法も、修羅の修める活人拳を源流とする格闘術も。

詰まる所は、ただの人殺しの技。

拳聖だ活人拳だと耳ざわりのいい言葉を選んではいるものの、それは武道武術の本質を覆い隠しているだけに過ぎないのではないか。

修羅はそう思うのだ。

「精神修養だの、健全な肉体に健全な魂は宿るだの…そのような事はお題目に過ぎないのではないか…拳聖と呼ばれた人物でさえ、素手で人を殺せる技術を追求し、事実殺している」

「貴様、中国武術が誇る李 書文を貶めるのか!」

激昂する龍娘に対し。

「では武道とは何だっ!」

修羅は咆哮!

「っっっ…」

若き龍娘は、答える事が出来ない。