初恋バッテリー

ノックも終わり、レギュラー発表。
「では、発表する。」
監督にもの一言で空気が固まる。
「1番ピッチャー、二ノ宮縁。」
「ありがとうございます」
私が縁に背番号を渡す。
よかった。
ずっと縁が目指していたエースナンバー『1』
1つ目の夢がかかなったみたいで、私も嬉しい。
「2番キャッチャー、名波命」
「はい!ありがとうございます」
礼儀正しく、命は監督に一礼をした。
私が背番号を渡すと「ありがとう」と言ってくれた。
これが今年の大和バッテリー。
あ、いい忘れたけどうちの学校は『大和星城高校』
通称『大和高』、甲子園常連校なのだ。
監督が全員に背番号を言い渡したあと話をすすめる。
「今年の大和の特徴は何だと思う?」
「強力打線です!」
遊撃手の坂井キャプテンが答える。
「わかってるな。」
そう言って、レギュラーに選ばれなかった人も含め全員で円陣を組む。
「ドカンと1発!」
キャプテンが言うと投手の縁と4番バッターの命が続く。
「ドカンと1発!」
「ドカンと1発!」
キャプテンが言うのにつれ、全員が言う。
「大和の打線で」
「「「打っていこう」」」
「「「優勝するのは俺達だ!」」」
全員で声を出したあと、練習はおわり、解散。
「やべぇ!あの円陣!」
命が興奮気味に言った。
この円陣は真心ブラザーズの「どかーん」をモデルにアレンジしたもの。
『ドカンと1発!』の部分は毎年主将→エース投手→4番バッターの順に言う。
主将と4番バッターなど役が重なったりした時は別の人がつとめる。
今年はその心配はない。
伝統的な円陣で甲子園でも名物となっている。
「今日はレギュラー及び市丸は残れ!」
キャプテンからの一言だった。
「楽、行こう。」
縁と一緒に食堂へと向かった。