「なぁ、膝大丈夫?」
「大丈夫だよ!」
私は中学の時、膝の手術をしている。
最近は痛みもなく、日常生活に支障はない。
でも、走ったりとか運動はするなとドクターストップがかかっている。
だから、いつも体育は見学もしくは自習。
歩いてすぐ、それぞれの家に入っていく。
「おかえりー!」
「ただいま。」
私には二人の兄がいる。
長男の朔楽は大学3年生で、次男の奏楽は大学一年生。
それぞれ、朔兄、奏兄とよんでいる。
「母さんたち同窓会だってさ。夕飯俺はすましたけど、楽は?」
「朔兄はもう食べたの?」
「朔楽はとっくにすませて部屋にこもって勉強中」
「そっか、私もすませてきたよ。」
奏兄と話していると2階から階段を降りてくる音が聞こえた。
「楽。おかえり。」
朔兄は笑顔で私に言ってくれる。
兄は二人共穏やかな性格。
うるさい命や縁とは大違い。
朔兄も奏兄も私を暖かく見守ってくれている。
膝のことも心配してくれているけど、心配し過ぎなとこもあるんだよね。
「楽も風呂はいって早く寝な?明日も野球部の朝練行くんだろ?」
「ありがと、奏兄。」
それと同時に野球部のマネージャーを応援してくれている。
私は本当に素敵な兄を持ったものだ。