初恋バッテリー

「はぁ、手がかかるなぁ。」
私も行かなきゃな。
痛っ。
左膝への雷のような激痛。
「なんで。」
そうして歩き出すとさっきよりはマシだけどやっぱり痛む。
また、悪化してきた?
でも、最近走ったりとかもしてないし。
なんで?
どうしよう。明日、試合なのに。
「今からだったら間に合うかな?」
今は3:50。
ギリギリいけるかも。
ゆっくり歩いてグラウンドへ向かい主将である坂井先輩を探す。
「坂井先輩!」
先輩は3色バッティングの真っ最中だ。
「ちょっと用事思い出したので、お先に失礼します。」
「おう、お疲れ!」
早歩きすると痛むからゆっくりしか歩けない。
「楽、足?」
「大丈夫だよ。」
命は心配してくれてるけど大丈夫。
きっと、大丈夫。
まだ歩けるし。
とりあえず、電話かけなきゃ。
お母さんに電話をかけて向かえに来てもらう。
電話をかけて10分ほどで迎えに来てくれた。
「楽、大丈夫!?また痛めたって」
「お母さん、声でかい。聞こえちゃうじゃん。」
ここは校門前。
もしかしたら、通りかかった誰かに聞かれるかもしれない。
まだ、野球部のみんなにこのことは話してない。
もちろん、命と縁は知ってる。
いまここにいるのは命と縁のおかけだから。
お母さんの車に乗り込むとすぐに出発する。
「あんた、いつから痛かったの?」
「さっきズキッ来たから。放置してたら甲子園の応援行けないじゃん?」
「まだ決まったわけじゃないのに。」
「大和星城は負けませんーー!」
マネージャーの仕事は大変だけどやりがいは感じる。
特に去年、先輩たちに甲子園連れて行ってもらってからは。
春の選抜は出場できなかったけど、今年は春も出る!つもり。