7回裏、相手を三者凡退に終わらせる。
そして、再び攻撃。
9番バッターの胡桃先輩が打席へ向かう。
この暗い雰囲気じゃ逆転なんてとてもできない。
なのに、監督は何も言わない。
こんな時こそ私がどうにかしないと。
やっぱり私ができることって限られてる。
「なんでこんなに暗くなってるんですか!
まだ、攻撃は2回もあるんですよ!」
「じゃあ、どうすんの?」
レフトを守っている源先輩に言われた。
「打席に立つとき笑ってみたらどうです?
ほら、笑う門には福来たるっていいますし。それに。」
そういった瞬間私に視線が集まった。
「口角を上げるとドーパミンが分泌するんです。
皆さんがここで野球してる理由って・・・」
「胡桃!笑え!」
ネクストバッターズサークルにいるキャプテン坂井先輩の声だ。
私の話を聞いていたようだ。
「楽の言うとうりだな」
笑いながら言ってくれたのは命だった。
そう言っている間に胡桃先輩はファウルで粘ってフォアボールで出塁。
そして笑いながら坂井先輩は打席にたった。
ベンチのみんなは坂井先輩を食い入るように見ている。
打席で笑っているが目は真剣だ。
フルカウント、3ボール2ストライク。
6球目を坂井先輩はとらえた。
ボールは左中間へ飛んでいきタイムリーツーベースヒット。
今の一点で2-7。
次のバッターは源先輩。
打席に立つ源先輩は笑っていた。
ピッチャーからの初球、源先輩はフルスイング。
空振りしたものの「ふー」っと息を吐くとまた笑顔で構える。
2球目は見逃しボール。
3球目、相手ピッチャーの決め球フォークを投げてきた。
源先輩はまたもフルスイング。
そして、ボールをセンターの後ろ球場で一番深いところまで持って行った。
2ランホームラン。
「おっしゃー!」
源先輩がベンチに戻ってくると私にこう言った。
「ありがとう。」
「何言ってるんですか?」
「え?」
源先輩は驚いたようだった。
「これも、先輩の実力でしょう?」
私がそう言うと源先輩に笑われた。
3番バッターは外野フライで次のバッターは命。
1死ランナーなし。大和星城 4-7 凰清。
でも、命はサードゴロ。
「すみません!次取ります!」
「謝んなって!ほら!笑え!」
命に向かってそう言ったのは源先輩だった。
この回満塁にはなったものの、これ以上の得点を得ることはできなかった。
でも8回裏、大和星城の守備は三者凡退で終わらせることができた。
流れはまだ大和星城にある。
そして、再び攻撃。
9番バッターの胡桃先輩が打席へ向かう。
この暗い雰囲気じゃ逆転なんてとてもできない。
なのに、監督は何も言わない。
こんな時こそ私がどうにかしないと。
やっぱり私ができることって限られてる。
「なんでこんなに暗くなってるんですか!
まだ、攻撃は2回もあるんですよ!」
「じゃあ、どうすんの?」
レフトを守っている源先輩に言われた。
「打席に立つとき笑ってみたらどうです?
ほら、笑う門には福来たるっていいますし。それに。」
そういった瞬間私に視線が集まった。
「口角を上げるとドーパミンが分泌するんです。
皆さんがここで野球してる理由って・・・」
「胡桃!笑え!」
ネクストバッターズサークルにいるキャプテン坂井先輩の声だ。
私の話を聞いていたようだ。
「楽の言うとうりだな」
笑いながら言ってくれたのは命だった。
そう言っている間に胡桃先輩はファウルで粘ってフォアボールで出塁。
そして笑いながら坂井先輩は打席にたった。
ベンチのみんなは坂井先輩を食い入るように見ている。
打席で笑っているが目は真剣だ。
フルカウント、3ボール2ストライク。
6球目を坂井先輩はとらえた。
ボールは左中間へ飛んでいきタイムリーツーベースヒット。
今の一点で2-7。
次のバッターは源先輩。
打席に立つ源先輩は笑っていた。
ピッチャーからの初球、源先輩はフルスイング。
空振りしたものの「ふー」っと息を吐くとまた笑顔で構える。
2球目は見逃しボール。
3球目、相手ピッチャーの決め球フォークを投げてきた。
源先輩はまたもフルスイング。
そして、ボールをセンターの後ろ球場で一番深いところまで持って行った。
2ランホームラン。
「おっしゃー!」
源先輩がベンチに戻ってくると私にこう言った。
「ありがとう。」
「何言ってるんですか?」
「え?」
源先輩は驚いたようだった。
「これも、先輩の実力でしょう?」
私がそう言うと源先輩に笑われた。
3番バッターは外野フライで次のバッターは命。
1死ランナーなし。大和星城 4-7 凰清。
でも、命はサードゴロ。
「すみません!次取ります!」
「謝んなって!ほら!笑え!」
命に向かってそう言ったのは源先輩だった。
この回満塁にはなったものの、これ以上の得点を得ることはできなかった。
でも8回裏、大和星城の守備は三者凡退で終わらせることができた。
流れはまだ大和星城にある。

