「すご…っ!きれい…。」
私は思わず、その景色に見とれた。
「頂上からでも、こんな綺麗に見えないんだよな。俺だって、何度もこの山登ってるし、隠れた名スポットぐらい見つけてる。」
新井は照れているのか、その表情を隠すように、街の景色を眺めながら言った。
その横顔は、何故だかきらめいて見えて。
自分でも不思議なんだけど、素直に感じた気持ちがあふれてきた。
「…綺麗だよ、新井。」
そう言うと、新井は私の方に向き直った。
その顔は、とても穏やかだった。
「喜んでもらえて、良かった。…さっきはごめんな。片付けとか全部井上に押し付けて…。井上、マジで怒ったみたいだったから…」
「ううん。こちらこそ、助けてくれてありがとう。」

