時間よ、止まれ。




やっとたどり着いた、俺だけが知っている秘密の場所。




「…ここ。」




俺の一言で、彼女は顔を上げた。




「すご…っ!きれい…。」




彼女は目を輝かせながら、広がる街の風景を眺めていた。




彼女の生き生きとした顔を見るのは、嬉しかったけど…、どこかくすぐったい感じもして…




俺は、彼女を直視できずに、ただ肩を並べて街の風景を眺めることしかできなかった。




「…綺麗だよ、新井。」




彼女のその声に、俺は視線を彼女の顔に向けた。




すると、彼女はとびきりの笑顔を俺に向けてきた。





こんな間近で彼女の笑顔を見るのは、初めてだった。




こんな顔で笑うのか…。




かわいい。

また惚れ直した。






ずっとつなぎ続けていた手が、熱かった。