市川くんはよく考えて、言葉を選びながら話しているように見えた。
「うーん…。新井は気持ちが強そうだから、考えにくいけど…。まあ、井上さんに寂しい思いをさせるのは確実だからね。離れている間に新井よりもいいって思う奴に会うかもしれない。」
市川くんは、空を見ながら少し考え事をしていたけど、すぐに私の方を向いた。
「俺は井上さんの気持ちの変化の可能性を察して、別れたと思う。」
え…
私の気持ちが変化?
そんなの、するわけない!!
「そんな…!私はまだ優祐のこと…」
いくら市川くんでも、大人しく聞いてられなかった。
私に少々押される形になってしまった市川くんは、まだ落ち着いているようで、私を柔らかく制した。

