ありがとう

私は親友に会うために学校に行く。

これが理由になっていた。

ある日、休み時間で自分の机で次の授業の準備をしてた。

すると。親友が泣いたような顔で教室に入ってきた。

そのとき、それに気がついた友達が親友に声を掛けた。

「どうしたの?」

でも親友は理由を言わず、笑顔でこう言った。

「何でもないよ」

嘘でしょ?

アンタが泣いた顔で教室に入ってきたのに、何でもないと言うの?

親友の何でもないは何かあるってことぐらい私でも分かるよ。

そのときは親友に声を掛けなかった。

ただ…。

その苦しみを私にも分けてよ?

心の中ではそう呟いた。

アンタの苦しんでる姿なんて見たくないから。