そう言って、俺は彼女の頭にそっと手を伸ばす。癖のあるふわふわとしたその髪を撫でた。 と、その瞬間、うずくまってた葉山が急に動く。 そしてそのまま、俺の体にギュッとしがみついてきた。 「……葉山?」 驚きはしたものの、よく見ればしがみつくその手は小さく震えている。 ……っとに、我慢しやがって。 素直になるの、遅いんだよ。 「……今だけだからな」 それ以上は何も言わなかった。 俺の胸の中で震えるその小さな背中を、ただそっと抱きしめた。