「……は?」
そして、こっちまで冷たい声を出してしまう。
なに、言ってるの……この人。
私が、なんだって……?
────悲劇のヒロイン?
なに、それ。
私が立ち止まったのをいいことに、そいつは性懲りもなく言葉をぶつけてくる。刃物のような、容赦のない鋭い言葉を。
「和也のそばにいる女は自分だからって、ずっと高でもくくってたか?で、まんまと別の奴に取られて自分は応援。可哀想な私。だけど好きな人が幸せなら……って?んだよ、それ。バカバカしいにもほどがあるだろ」
「………っ」
ずかずかと土足で私の心の中に入ってくるその人の言葉に、私は言い返すことができない。
……違う、違う。そんなんじゃない。
心の中でそう反論はするけれど、口には出せず俯いてしまう。



