「…うわ。意外と重いなこれ」 用具室に行って一人でぶつぶつ言いながらそれを持った私は、再び教室に戻った。 …いや、正確には戻ろうとしたんだ。 でも、その用具室の隣である資料室の前で足を止めてしまった。 「ねぇ、いいでしょ?黒川くん」 その資料室の中から、千歳くんの名前が聞こえてきたから…。