「……はぁ、なんなんだよあの人」 立石先輩が離れると、呆れたようにポツリと呟く千歳くん。 その呟きが耳元で聞こえたとき、ようやく私は今の状況を改めて理解した。 「ちょっ、千歳くん!ち、近い……っ!」 よく考えたら、今私は千歳くんに肩を抱かれている状態。 今さらながらにそれに気づいて、体温が急上昇するのがわかった。 「あ、悪りぃ」 そんな私とは裏腹に、千歳くんは何事もなかったかのようにパッとすぐ手を離してくれる。