( 千歳 side ) 「さーてっ。楽しみだな〜」 「そ、そうだね……っ!」 お化け屋敷の列の中。 楽しそうにする和也と、少しぎこちない様子の水瀬。 そんな2人をなんとなく視界の隅に入れながらも、俺はさっきの光景が頭を離れなかった。 『お前ダメだろ、明らかに』 『マジで怖がりなんだよ。勘弁してやって』 わかってはいても、目の前で2人しか知らない話をされると結構思うことがある。