あぁ、むかつく。和のバカ。




「………」

「………」



そんな私たちのことを香織と黒川くんが複雑な気持ちで見ていたなんて、全く気づきもしなかった。






「じゃ、澪はそこのベンチで待ってて。俺ら3人で行ってくるから」

「うん」

「変な奴に声かけられても付いて行くんじゃないぞー」

「わ、わかってるよ!」




ひらひらと手を振って、和たち3人ははお化け屋敷の順番待ちの列の中に消えて行く。


近くにあったベンチに腰掛けて、私は3人が帰ってくるのを待った。