( 香織 side )






『おはよう、香織ちゃん』


何気ない朝の、普通の挨拶。




初めて澪南とまともに話すようになったのは、彼女からの挨拶がキッカケだった。





もともと仲が良い友達とクラスが離れていたために、1人でいることが多かったあたし。




そんなときの席替えで、前後の席になった女の子。それが、澪南で。


急に声をかけられたことに戸惑いながらも、あたしはすぐに彼女の笑顔につられて笑っていた。