教室にいたのは、私のよく知る男女2人。
いきなり教室のドアが開いたことに驚いたのか、2人は慌てた様子でその距離をとってこちらを見た。
けれど、私だとわかるとホッとした表情を浮かべる。
……それがなんだか、無性に悔しい。
私だからって、そんなに安心した顔をしないでよ。
私だって、見たくなんかなかった。
……2人が、キスしてるところなんて。
「あ……、えっと、ご……めん」
何かを言わなきゃと思ったけれど、情けないくらいに声が出てこなかった。
……逃げたい。
そう思うのに、体はうまく動いてくれない。
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