「私解ったんです! 私の中に母が生きていると。憑依していると」
突然、余りにも唐突に美紀が言い出す。
「憑依!?」
沙耶は驚いて、思わず手を引っ込めた。
「それ以外考えられない。きっと産まれたばかりの私のことが心配で」
「解るわ」
沙耶は頷きながら優しく美紀の体をバグした。
憑依だの何だのと怖がっている場合ではなかった。
沙耶は美紀を本当は抱き締めてやりたかったのだ。
「だけど、それだけじゃない。プロレスラーのくせに優し過ぎるパパだったから、こんなに好きになったんです」
美紀は素直に告白した。
「美紀ちゃん。もしかしたら貴女、お姉さんが亡くなった後に、正樹さんのことをもっと好きになっていない?」
沙耶の質問に美紀は戸惑いながら頷いた。
それは美紀自身にも解らなかった。
何故こんなにも正樹が好きなのか?
何故大や兄弟では満たされないのか?
その答えは、沙耶が知っていた。
美紀が産みの母が憑依していると言ったので、やっと理解出来たことだった。
「お姉さん!」
沙耶はそう言うと突然泣き出した。
(そうよね。正樹さんを守るために美紀ちゃんの体に憑依したのね。だから正樹さんは助かったのね。判ったわお姉さん。お義兄さんの傍を離れたくなかったのね。だから美紀ちゃんに憑依したのね)
次の瞬間。
沙耶は美紀が愛しくて仕方なくなった。
「美紀ちゃん、今まで辛かったでしょう。私何も出来ないけど、今日から応援団長してあげる」
沙耶は美紀にウィンクした。
沙耶から語られた真実。
薄々は気付いていたのだろうか?
美紀は意外に冷静だった。
(もしかしたら? 私が急に鶏肉が苦手になったのは、ママの影響だったのかな? もしそうだとしたのなら? 叔母さんの言う通りママが私の中に居るって言うことなのかな?)
美紀は自分の胸の谷間に手をかざしてみた。
そして静かに心臓の鼓動に耳を傾けた。
(ママ、一緒に生きているの? だから私はパパが大好きなの?)
でも、本当は美紀は気付いていた。
だったら国体の日に、あんな思いはしなかったはずだと……
(違う。私は自分からパパが好きになったのだ。パパを愛したのは自分の意志だ。ママの差し金ではないはずだ)
でもそれは沙耶には言えない。
そう思った。
突然、余りにも唐突に美紀が言い出す。
「憑依!?」
沙耶は驚いて、思わず手を引っ込めた。
「それ以外考えられない。きっと産まれたばかりの私のことが心配で」
「解るわ」
沙耶は頷きながら優しく美紀の体をバグした。
憑依だの何だのと怖がっている場合ではなかった。
沙耶は美紀を本当は抱き締めてやりたかったのだ。
「だけど、それだけじゃない。プロレスラーのくせに優し過ぎるパパだったから、こんなに好きになったんです」
美紀は素直に告白した。
「美紀ちゃん。もしかしたら貴女、お姉さんが亡くなった後に、正樹さんのことをもっと好きになっていない?」
沙耶の質問に美紀は戸惑いながら頷いた。
それは美紀自身にも解らなかった。
何故こんなにも正樹が好きなのか?
何故大や兄弟では満たされないのか?
その答えは、沙耶が知っていた。
美紀が産みの母が憑依していると言ったので、やっと理解出来たことだった。
「お姉さん!」
沙耶はそう言うと突然泣き出した。
(そうよね。正樹さんを守るために美紀ちゃんの体に憑依したのね。だから正樹さんは助かったのね。判ったわお姉さん。お義兄さんの傍を離れたくなかったのね。だから美紀ちゃんに憑依したのね)
次の瞬間。
沙耶は美紀が愛しくて仕方なくなった。
「美紀ちゃん、今まで辛かったでしょう。私何も出来ないけど、今日から応援団長してあげる」
沙耶は美紀にウィンクした。
沙耶から語られた真実。
薄々は気付いていたのだろうか?
美紀は意外に冷静だった。
(もしかしたら? 私が急に鶏肉が苦手になったのは、ママの影響だったのかな? もしそうだとしたのなら? 叔母さんの言う通りママが私の中に居るって言うことなのかな?)
美紀は自分の胸の谷間に手をかざしてみた。
そして静かに心臓の鼓動に耳を傾けた。
(ママ、一緒に生きているの? だから私はパパが大好きなの?)
でも、本当は美紀は気付いていた。
だったら国体の日に、あんな思いはしなかったはずだと……
(違う。私は自分からパパが好きになったのだ。パパを愛したのは自分の意志だ。ママの差し金ではないはずだ)
でもそれは沙耶には言えない。
そう思った。


