改めて、詩織と並んだ父親は涙を流していた。
結婚式と言う、思いもよらないない場での娘との再会に動揺していたのだ。
突然の報告を元妻の旦那から告げられた。
それはまさに寝耳に水だった。
まだまだ子供だと思っていた詩織の縁談に思わずカーッとなった。
それも、今でも愛している元妻をねとった男の息子だと聞いて更にムカついた。
本当はこんな場所には来たくもなかったのだ。
それでもどんな奴がかっ拐っていくのか急に見てみたくなって式に出席することにした。
だから渋滞に嵌まってしまったのだ。
其処で目の当たりにした淳一の人となり。
待ちきれずに唇を奪った淳一に、自分の昔が重なった。
アナウンサーの妻を陰で支えたのは、偽りのない愛だった。
それが何故破局したのか自分自身でさえ解らない。
だからあれこれ考えたのだった。
気持ちを違えた原因の全てを妻のせいにしていた。
何故解ってもらえないのかと恨んだりしていた。
それらの何もかもが自分の我が儘だったのではないのだろうかと思い始められたのだ。
愛する妻を傍に置いておきたくて嫌がらせもした。
ワザと熱を出して仕事も休ませようとした。
テレビ画面に仲良く写る他のアナウンサーに嫉妬もした。
それが妻の気持ちが離れた原因だと知っている。
それでも離婚を受け入れられなかったのだ。
全てを愛だと思い込んでいたからだ。
自分の取った行動を正当化させていたからだった。
愛してさえいれば許されるものではない。
今ならそう言える。
父親はやっと妻を諦めることが出来たのだった。
詩織は何も聞かされていなかった。
結婚式も父親との再会も……
だから本当に嬉しくて仕方ないのだ。
「実は、詩織に報告しなければいけないことがあるの」
「君のママから聞いた。あの人は今の相沢隼の出演を止めさせたいと。あれは取り止めになった。勿論、カルフォルニアの代理母の取材は番組として流すけどね」
それは嬉しい報告だった。
これで引っ越すことは無くなっただろう。
詩織の瞼には直美の喜ぶ顔が浮かんでいた。
祭壇の前で愛を誓う。
いよいよ待ちに待った時だ。
淳一は自分の思いの丈を唇に乗せて、詩織の唇と重ねた。
その時、淳一は詩織の頬に涙が流れるのを見た。
(もう悲しみの涙はこんりんざい流させない)
淳一は改めて詩織を幸せにすることを誓った。
結婚式と言う、思いもよらないない場での娘との再会に動揺していたのだ。
突然の報告を元妻の旦那から告げられた。
それはまさに寝耳に水だった。
まだまだ子供だと思っていた詩織の縁談に思わずカーッとなった。
それも、今でも愛している元妻をねとった男の息子だと聞いて更にムカついた。
本当はこんな場所には来たくもなかったのだ。
それでもどんな奴がかっ拐っていくのか急に見てみたくなって式に出席することにした。
だから渋滞に嵌まってしまったのだ。
其処で目の当たりにした淳一の人となり。
待ちきれずに唇を奪った淳一に、自分の昔が重なった。
アナウンサーの妻を陰で支えたのは、偽りのない愛だった。
それが何故破局したのか自分自身でさえ解らない。
だからあれこれ考えたのだった。
気持ちを違えた原因の全てを妻のせいにしていた。
何故解ってもらえないのかと恨んだりしていた。
それらの何もかもが自分の我が儘だったのではないのだろうかと思い始められたのだ。
愛する妻を傍に置いておきたくて嫌がらせもした。
ワザと熱を出して仕事も休ませようとした。
テレビ画面に仲良く写る他のアナウンサーに嫉妬もした。
それが妻の気持ちが離れた原因だと知っている。
それでも離婚を受け入れられなかったのだ。
全てを愛だと思い込んでいたからだ。
自分の取った行動を正当化させていたからだった。
愛してさえいれば許されるものではない。
今ならそう言える。
父親はやっと妻を諦めることが出来たのだった。
詩織は何も聞かされていなかった。
結婚式も父親との再会も……
だから本当に嬉しくて仕方ないのだ。
「実は、詩織に報告しなければいけないことがあるの」
「君のママから聞いた。あの人は今の相沢隼の出演を止めさせたいと。あれは取り止めになった。勿論、カルフォルニアの代理母の取材は番組として流すけどね」
それは嬉しい報告だった。
これで引っ越すことは無くなっただろう。
詩織の瞼には直美の喜ぶ顔が浮かんでいた。
祭壇の前で愛を誓う。
いよいよ待ちに待った時だ。
淳一は自分の思いの丈を唇に乗せて、詩織の唇と重ねた。
その時、淳一は詩織の頬に涙が流れるのを見た。
(もう悲しみの涙はこんりんざい流させない)
淳一は改めて詩織を幸せにすることを誓った。


