甘酸っぱ愛

一十木は寂しそうにつぶやくと、自分の教室に戻っていった



どれくらいの間ボーッとしていたんだろう



───タッタッタッ

「あ！やっぱいた」


振り返れば息を切らした絢ちゃんがいた


「在真のことだから集合のこと忘れてるんじゃないかと思って」



クラス遠いのに迎えに来てくれたんだ



『ごめん、危うく忘れるとこだった

行こう？急がないと！』