叶ったはずの恋。







『デザートになります』


いつの間にかデザートまでたどり着いていた。



コーヒーを一口含む

一気に口の中が苦みでいっぱいになった。



『お前…いつの間にコーヒー飲めるようになったんだ??』

桐ちゃんは首を傾げる。

でも、この人は失礼だ。



「中学生の頃からコーヒーくらい飲めましたけど?」


あたしをバカにしてるのか

あたしは大人になるために中学生の頃だってコーヒーを普通に飲んでた。



『あれ?そうだっけ??』


あははーと、笑う桐ちゃんは相変わらずバカで。



こんなにも綺麗な夜景が見えるレストランに連れて来られた女性のキモチも


1年ぶりの再開を喜んでいるあたしのキモチも



何も、分かってない



でもそれが桐ちゃんだとあたしは知っていて


そういうところもあたしは好きで



あぁ…なんてバカなんだ、あたしたちは。