SWORD HEART  ~一瞬を生きる剣~


泰羅木と会った時よりも、何倍も大きい圧力を感じる。


(こんなに強い霊気…。これが黒鷹衆のトップか…)  


「若長!!彼は私達の協力者です!!危害を加えるようなことは…」


霊気に押されている翔真を見て、紫月が令に言う。


翔真をみる令の目は、完全に敵を見る目だった。

その冷徹な目が、今度は紫月に向けられる。


「……ッ!!」


紫月が一瞬怯んだのを、令は逃さなかった。


シュッ…グィッ!!


一瞬で紫月の前へ行き、紫月の首をつかむ。


「…ぐッ!!」



「…お前も偉くなったものだな。上官に向かって、そんな口をきくなど」


パッと手を離し、下に落ちる紫月。


「ゴホッゴホッ…。申し訳…ありませんでした」