それだけ言い残され、部屋に置いて行かれた3人。
「……時雨。あの人…多分あそこに行ったよな?」
「はぁ…。ですね。」
時雨と要で顔を見合わせ、ため息をつく。
「え?なんだよ、あそこって」
また、一人だけ話についていけない翔真。
「あ、いや…その…」
さっきまで、翔真の質問に答えていた時雨がしどろもどろになる。
「…時雨。これはもう仕方ねぇだろ。頭は何も言わずに行く気だろうけど、俺は言ったほうがいいと思うぜ?」
「……また頭に怒られてしまいますね」
再び深いため息をつく時雨。
しかし、意を決したように話し始めた。


