「うっ…」 紫月がうめき声を上げながら、崩れ落ちそうになったところを、目の前の翔真が抱きとめる。 「わりぃな…。サンキュ、紫月」 紫月は腕の中で、翔真を一目見て、気を失った。 「頭!!」 時雨が縁側を飛び出し、二人に近づく。 「気を失っているだけだ。医務官…みたいな人を呼んでくれ」 「あ、あぁ…。じゃあ、奏さんを…」 「お呼びですか?」