「そりゃ、表界の巫女の息子だぜ?現に隊長だって開放の時、庭を半壊させたって有名だろ」 「だけど…」 翔真は裏界の人間ではない。 たった一日前にこちらへ来たのに、これだけの霊気を開放できるなんて。 いくら巫女の息子でも、それは…。 「おさまってきたな…」 砂ぼこりや、二人を取り巻いていた風がおさまってきて、二つの影がみえる。