SWORD HEART  ~一瞬を生きる剣~


庭の真ん中まで歩き、ピタッと止まる。



「美弥子様を…母親を助けたいか?」

翔真に背を向けたまま、聞く紫月。




「…当たり前だろ」 


「ソードを手にする覚悟はあるか?」


「…そうしなきゃ、母さんは守れねぇんだろ?なら、何でもやってやるよ!!」


紫月はゆっくりと振り返り、翔真をまっすぐ見る。


「ならば、私の力を使え」


ゴォっと青い光に紫月が包まれる。


いや、違う。


正確には、紫月が出した青い光が、紫月の身体を包んでいる、だ。


「覚醒せよ…血肉を分けし双の魂…身心削りて我に示せ…」


さらに光は強くなり、周りは風に巻き込まれる。


「ソード…青龍!!」



キィィィン…ドゴォンッッ!!


「ぐっ…!!なんだよ!?この強い力…!!」