「えっと…あんたは?」
翔真が銀髪の不良青年に声をかけると、ピクッと反応した。
そして、紫月を片手で支えたまま、翔真を見ている。
…というか、睨んでいる。
それを隣で見ていた紫月は、ため息をついた。
「…要(かなめ)。コイツは敵ではない。そう睨むな」
「わかってますよ。巫女の息子だろ?」
「正確には表界のだけどね」
要は、翔真に近づき、ジロジロと舐めるように見る。
「コイツが…ねぇ?」
「…なんだよ?」
フッとバカにしたように笑った要。
(感じわりぃ奴だな…コイツ)
翔真からみた、要の第一印象はそんな感じだ。


