SWORD HEART  ~一瞬を生きる剣~



ヒュッ…キィィィン!!


辺りに金属同士がぶつかる音が響く。


キンッ…ガッッガッ…


攻める男の剣を、さばくばかりで、攻めていない紫月のクナイ。



「あれれー?さっきの余裕はどこにいっちゃったんだろーね?これじゃあ面白くないなぁー」


男の速さはどんどん速くなり、紫月の身体に切り傷が増えていく。



「ぐっ……」


(まずいな…肩の毒が…)


さっき受けた毒が効いてきて、足先が麻痺している。


(本当は出したくなかったが…仕方がない)