「…なんで救急車が…?」 「チッ…遅かったか…」 「あっ、おい!!」 スーパーの目の前まで来て、紫月は人混みの中に消えていった。 「ったく…。何なんだよ、あの自由女」 (そういえばアイツ、遅かったって言ってたような…) 「はいはい!!どいてどいて!!」 人混みの先から聞こえる声。 翔真は、救急隊員だろうと思い、運ばれた人を見ようと背伸びをして、息を呑んだ。 その人物は… 「母さん…!?」 翔真の母、青雅美弥子だった。