わずかな沈黙。
先に口を開いたのは、紫月だった。
「なん…だと?美弥子様の息子がお前のようなちんちくりんだと!?」
「誰がちんちくりんだ!!」
「ありえん!!あの方の血を分けてあろう者がこんな奴だとは…」
「うるせぇ!!てめぇ、さっきから失礼だろ!!つーか、母さんに何の用だよ」
ハッとして、眉間にシワを寄せ、冷静になる紫月。
「美弥子様はどこにおられる」
「あ?…仕事じゃねーの?」
「今すぐ案内しろ!!ダメ息子!!」
「俺はダメ息子じゃねぇ!!青雅翔真だ!!」
なんだかんだとギャイギャイ騒ぎながら、坂道を猛スピードで降りていく、二人だった。


