「? 誰だよ?そのなんちゃら紫月って」


「うおっ!?」


後ろからヒョイッと顔を出した爽太。


コイツは本当にどこから湧くか分からない奴だ。


「ていうか、翔真!!ちゃんと覚えてんだろうな?!約束!!」


「約束…。あ、あー。覚えてる覚えてる」


「嘘つけ!!今ぜってぇ忘れてただろ!!」


「分かってるって。土曜日だろ?」


確かに、今爽太に言われるまで忘れていた。


正直、それどころではないが、約束してしまったから仕方がない。