確かに関係は全くない。


全くないが、なんか無性に腹が立つ。
 

「ていうか、お前誰だよ?なんで社から出てきたんだよ?」


「貴様には関係ないと言っているだろう。頭が悪いな」



「うるせぇ!!関係ないって言われて“はい、そうですか”なんて納得できるか!!」


女はハァっとため息をついた。


顔は綺麗なのに、絶対にモテない奴だな…と内心思う翔真。




「…祈光院紫月(きこういん しづき)だ」


「紫月…?」


聞いたことがあるような…ないような…。



「なぁ、お前……。って!!」



気づくと、女は消えていた。