学校へ行けば、『父さんがいない』とバカにされ、近所を歩けば色々な噂をたてられた。 事故死のはずが、いつの間にか不倫や自殺で父親が消えたことになっていた時期もあった。 そんな時、何も言わずに隣にいてくれたのは爽太だった。 何も聞かず、ただバカみたいに冗談なんかも言って笑っててくれた。 (コイツには…感謝しきれねぇな…) バカで頭も喧嘩も弱くてお調子者な奴。 そんな奴でも、自分を救ってくれた恩人であり、親友だと翔真は思っている。