「まぁ、リボンなんて新しいの買えばいいだろ?」 私の手のひらに、九条くんが持っていたリボンが手渡された。 2つに分かれたリボンを見ているといろいろ込み上げてくるものがある。 ずっと大切にするって、沙耶と約束したのに。 所詮幼い頃の小さな約束だけど、私にとっては大切な約束。 「でも、これは沙耶から貰った物で………」 新しいものなんて………代わりなんてないのに。 「…っ……」 なんで私、九条くんの前で泣いたりしてるんだろう。