小さい頃から見慣れた顔のせいなのか、私は大翔が特別かっこいいとはあまり思わなかった。


みんなが騒いでるから、そうなんだなぁくらいの気持ち。



どちらかというと九条くんの方がかっこいい気がする。



青い瞳が本当に綺麗だ。









「あ?何見てんだよきもいんですけど」







たまたま九条くんと目が合ってしまい、すぐさま視線を別のところに移動させた。



は、恥ずかしいな………。





九条直くん。



口も性格もかなり悪そうだし、初対面で怪我をさせちゃうしあまり関わりたくない。




だけどそれは表面上の薄っぺらいただの理由。






本当は君のその、青く澄んだ綺麗な瞳に近づきたい。





これが、私の心の奥底に眠る君への想いだった。